ヒアルロン酸とコラーゲンの違いとは?関係性や共通点も詳しく紹介

ヒアルロン酸とコラーゲンは、美肌に欠かせない成分ですが、違いを聞かれた場合に正確に答えられないことはありませんか?
この2者は「美肌に必要なもの」の一言で片づけられてしまうほどどちらも有名ですが、実は私たちが思っているほど似てはいません。
この記事では、それぞれの役割や効果、不足した場合に起こるトラブルを踏まえたうえで、ヒアルロン酸とコラーゲンの違いや共通点を紹介します。
「結局どっちを摂ればいいの?」の質問に対しても詳しく解説するため、参考にしてください。
ヒアルロン酸とコラーゲンの関係性

ヒアルロン酸とコラーゲンは、エラスチンと並んで三大美容成分と言われています。
私たちの肌は表皮と真皮層で構成されていて、三大美容成分は真皮層に存在しています。
三大美容成分の働きはベッドの構造で例えられることがあります。
- コラーゲンはスプリング
- エラスチンはスプリング同士をつなぐ
- ヒアルロン酸はスポンジ
これらの成分は、40代から急激に減少していきます。
以下はそれぞれの成分の働きです。
成分 | 働き |
コラーゲン | 真皮の70%を占める 編み目を形成して真皮中に張り巡らされている 肌の土台でハリを保つ |
エラスチン | 真皮の約5%程度 コラーゲン同士をつないでいる 肌の弾力を保つ |
ヒアルロン酸 | コラーゲンとエラスチンの隙間を埋めている ゼリーのような形状で弾力がある 水分を保持し、弾力性と柔軟性を保つ |
三大美容成分はそれぞれの役割を担いながら支え合って肌の状態を維持しています。
三大美容成分を生成しているのは美の司令塔とも呼ばれている線維芽細胞で、古くなったそれらを分解する役割も担っています。
線維芽細胞の生成能力は、加齢や紫外線・乾燥やストレスによって働きが低下し、40歳で半分程度に低下するため、その頃からシワやたるみが目立つようになります。
三大美容成分を注射によって直接真皮層へ届ける注入治療では、ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射が施術後の効果を実感しやすいため人気です。
ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸と聞くと、美容成分の他に膝関節症などの話題でも触れられる成分です。
ここではヒアルロン酸について紹介します。
ヒアルロン酸の役割
ヒアルロン酸は水分を多く含むことが可能な粘液性の物質で、1gのヒアルロン酸で約6Lもの水分を保持できるといわれています。
『ムコ多糖類』という糖質の一種で、部位によって濃度の違うヒアルロン酸が体内の至る所に存在します。
特に濃度が高いヒアルロン酸が存在するのは、へその緒、関節液、目の硝子体、そして皮膚などです。
ヒアルロン酸は皮下組織の真皮層に主に含まれ、高い保水力によって血管の弾力性や柔軟性を保ち、衝撃から組織を守る役目も果たしています。
ヒアルロン酸の効果
ヒアルロン酸は水分を蓄えられるため、ヒアルロン酸の量が十分に足りている場合、肌の弾力やハリを保ち、シワやたるみの原因となる肌の乾燥を防ぎます。
肌が乾燥していると表皮のバリア機能の働きが低下するため、ターンオーバーが乱れ、肌がごわつき、肌トラブルを招きます。
ヒアルロン酸にはターンオーバーを促進する効果があるため、古い角質もはがれやすくなり、透明感のある肌への生まれ変わりが期待できます。
また、ヒアルロン酸は周りの水分を吸収する性質があり、空気中の湿度が高い場合は水分を肌に取り込んでくれるため、さらなる保湿が可能です。
コラーゲンとは

コラーゲンはコラーゲン鍋や膝関節症などの話題でよく耳にします。
ここでは、コラーゲンについて紹介します。
コラーゲンの役割
コラーゲンはタンパク質の一種で、人間の身体を構成するうちの約30%を占めています。
弾力性の高い繊維状をしていて、皮膚だけでなく、筋肉や血管・骨・靭帯などのさまざまな部位の基本的な土台です。
なかでも、皮膚の真皮層に至っては約7割がコラーゲンであり、水分を保持するヒアルロン酸が失われないよう、とどめて持続させる役割があります。
また肌だけでなく、以下のような働きもあります。
- 髪の根元を支える
- 爪を丈夫にする
- カルシウムの吸収をサポートして骨を強化
- 関節軟骨の摩擦を軽減してすり減りを防ぐ
人の身体にある60兆個の細胞をつなげる、身体作りに欠かせない成分です。
コラーゲンの効果
コラーゲンは肌の潤いやハリ・弾力などをサポートする効果があるとされています。
ハリや弾力はヒアルロン酸でも見られる効果ですが、ヒアルロン酸の効果が保水力によるものであるとしたら、コラーゲンの効果は細胞同士をつなげる働きによるものです。
そのため、コラーゲンが減少すると皮膚の支えが弱くなり、シワやたるみが目立つようになります。
他にも、『刻まれジワ』と言われる大ジワは、皮膚と顔面骨をつないでいる靭帯の緩みを原因として、深いシワとなって目立ってきます。
コラーゲンの効果は人体の構造をしっかり支えることで、緩みやたるみを防ぎ、若々しさに影響を与えています。
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射の違い

ヒアルロン酸とコラーゲンは、どちらも肌の若々しさやみずみずしさ・ハリを保つ効果がある美容成分です。
ここでは、ヒアルロン酸とコラーゲンをそれぞれ注入治療とした場合、どのような違いがあるのかを紹介します。
アプローチの違い
ヒアルロン酸とコラーゲンはともに肌の若々しさを保つために必要な役割を果たす成分ですが、アプローチに違いがあります。
ヒアルロン酸はその保水力と、周囲の水分を引き寄せることでハリを保つ成分のため、即効性があります。
一方、コラーゲンは肌の土台を支える成分として効果を発揮する成分のため、長期的な肌質改善に期待できます。
肌の若々しさを保つという点では両者とも同様ですが、お互いを支え合いながら、別の角度から肌を守っています。
効果持続期間の違い
ヒアルロン酸もコラーゲンも生体内で分解・吸収・排泄される性質がありますが、その速度に違いがあり、効果持続期間に影響を与えます。
ヒアルロン酸は代謝速度が比較的早く、効果持続は平均して半年〜1年程です。柔らかい製剤の場合は3〜4ヵ月と短く、硬いものだと長くて約2年と長持ちする場合もあります。
これに対してコラーゲンは体内での分解が緩やかで、効果を少しずつ発揮していく特徴があり、種類によっては2〜3年かけて体内に吸収されるものもあります。
しかし、定期的なメンテナンスが必要な場合も多く、個人差もあるため一概には言えません。
アレルギー反応のリスクの違い
ヒアルロン酸もコラーゲンも人体にもともと存在する成分のため、リスクは低いとされていますが、ゼロではないことを理解しておきましょう。
ヒアルロン酸もコラーゲンも、注入治療に使用されるものに関しては厚生労働省で承認を受けているものを使用するのが一般的です。
ヒアルロン酸は、現在多くの製剤が非動物由来であるためアレルギー反応が起こりにくく、万が一の場合はヒアルロニダーゼという溶解剤で分解が可能です。
一方、コラーゲン注射には牛由来の製剤が使用されることもあり、アレルギーリスクがあるため、事前のアレルギーテストが推奨されています。
しかしいずれの場合も、施術前のカウンセリングや適切な治療法の選択、信頼できる医療機関を探すなどが重要です。
注射による効果の違い
ヒアルロン酸とコラーゲンは、ハリや弾力、シワやたるみの解消など、効果に似たようなところはありますが、美容注射として施術した場合、以下のように効果に違いがあります。
- ヒアルロン酸注射
- ボリュームアップ……シワを改善
- 保湿……たるみを解消する
- コラーゲン注射
- 肌質改善……弾力を向上する
- アンチエイジング……肌の再生を促進
ヒアルロン酸注射は、肌の凹凸を埋めたりボリュームを与えたりして肌の悩みを改善し、若々しい印象を叶える施術として人気です。
特に目元や口元のシワ、骨萎縮による額やこめかみ、頬のくぼみなどに直接注入するため即効性があり、満足感が得られやすい傾向があります。
一方コラーゲン注射も気になる部位に直接注入しますが、肌の土台となる構造を強化する成分のため、長期的な肌質改善や全体的なハリ・弾力を向上させるために選ばれています。
また、コラーゲン注射は周囲の細胞に働きかけてコラーゲンの再生を促すという、肌の再生能力を高める働きがあるため、肌トラブルの改善や予防にも効果が期待されています。
副作用やダウンタイムの違い
注射という使用方法は同じでも、ダウンタイムや副作用には以下のような違いが見られます。
- ヒアルロン酸注射
- ダウンタイムは少ない
- むくみ・内出血・腫れ等が見られる
- コラーゲン注射
- ダウンタイムは少ない
- 赤み・腫れが若干出やすい
- アレルギー反応が出るケースがある
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射のそれぞれに副作用やアレルギー反応の違いはあります。
しかし美容施術は施術後のアフターケアを適切に行うのはどの施術でも共通です。長引かせないよう気をつけて術後を過ごしましょう。
向き・不向きの違い

成分による効果や安全性などの他にも、その人個人の事情による向き・不向きもあります。
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射に向いている人をそれぞれ紹介します。
ヒアルロン酸注射に向いている人
ヒアルロン酸注射に向いている人の一例は以下です。
- 乾燥・小じわが気になる
- 唇や涙袋など、即効性のあるボリュームアップがしたい
- 美容施術が初めて
- イベントに合わせたい
- 代謝が活発・アクティブなライフスタイルの人
- 低コストで頻繁に施術したい
ヒアルロン酸注射はプチ整形がしたい人や、若年層の人などにもおすすめできる手軽さがあります。
ヒアルロン酸注射が他の美容施術を検討するきっかけになるかもしれません。
コラーゲン注射に向いている人
コラーゲン注射に向いている人の一例は以下の通りです。
- たるみや弾力低下が気になる
- 全体的に肌質を改善したい
- 長期的な効果を求めている
- 継続的なケアを考えている
- 加齢で減る成分を補充したい
- 忙しくてクリニックに通えない
- 初期投資が高くても長期的に見て得をしたい
コラーゲン注射は肌の土台に対する美容施術となるため、加齢が原因のトラブルを改善したい中高年層の人に向いているでしょう。
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射の共通点

ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射のどちらにも共通する点を紹介します。
どちらもなくてはならない成分
ヒアルロン酸とコラーゲンは、どちらも身体を維持するためになくてはならない成分です。
美しい肌を保つために必要不可欠であるのも同様で、どちらか一方さえあればいいというものではないことは、違いがさまざまある両者にとっての重要な共通点でしょう。
加齢で減少する
ヒアルロン酸とコラーゲンは支え合うようにして若々しい肌を維持していますが、加齢とともに減少していくという共通点があります。
どちらも加齢とともに減少し、50〜60代では20代の約半分程度になるとされています。
加齢で減少したヒアルロン酸とコラーゲンは自然に増えることはないため、肌トラブルに悩まされる場合は、何らかの形ですすんで補充することが必要です。
併用すると効果的
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射は、それぞれに違うメリットがある美容施術のため、併用することでより効果的な結果が期待できます。
ヒアルロン酸注射の特徴は即効性と保水力の高さです。
一方、コラーゲン注射は長期的かつ全体的な改善に効果が期待できます。
併用することで相乗効果が得られ、より満足度の高い結果を得る可能性があります。
ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射を併用する場合は、専門医の元で最適な組み合わせを相談し、施術を受ける間隔と量についての適切な指導を受けることが不可欠です。
まとめ
どちらも美容や健康に欠かせない成分である、ヒアルロン酸とコラーゲンですが、それぞれ全く働きかけが違うことが分かって頂けたかと思います。
どちらも優秀な成分であり、美容施術に利用されているため、それぞれのメリットを理解したうえで、適切に選択することが重要です。
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