ヒアルロン酸とボトックスの違いは?それぞれの特徴や選び方を紹介

額に注入治療を施している様子

年齢とともに気になる表情ジワや、フェイスラインの変化に悩みを抱えている方は少なくありません。

美容医療に関心がある方の中には、「ヒアルロン酸」や「ボトックス」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

それぞれ、一見すると似ているようですが、実はまったく異なるアプローチの施術です。

それぞれの特徴や目的に違いがあるため、自分に合った選択をしなければなりません。

この記事では、ヒアルロン酸とボトックスの基本的な違いや、それぞれがどのような悩みに向いているのかを解説していきます。

ヒアルロン酸の特徴

ヒアルロン酸製剤と注射器

まずは、ヒアルロン酸の特徴について解説します。

適切な施術を選べるよう、ヒアルロン酸特有のポイントについて確認しておきましょう。

皮膚に注入してボリュームを出す施術

ヒアルロン酸は、特定の部位に直接ヒアルロン酸を注入する施術です。ヒアルロン酸を注入して、皮膚にふっくらとした立体感を持たせることが目的とされています。

ヒアルロン酸の施術が注目される理由は、年齢とともに失われやすいボリューム感や輪郭のメリハリを、自然な形で補いたいというニーズに応えやすいからです。

頬やほうれい線、唇などに注入することで、全体的な顔のバランスを整えるようなアプローチができる場合もあります。

施術時間が比較的短く、ダウンタイムが少ないとされている点も注目される理由の一つです。

ただし、注入量や位置によって仕上がりが大きく変わるため、医師の技術力やセンスも重要です。

肌の水分量の維持が可能

ヒアルロン酸の性質として、高い保水力が挙げられます。

ヒアルロン酸は1gで数リットルもの水分を保持するといわれるほど、水分を抱えることが可能とされています。

肌にふっくらとしたハリを持たせ、乾燥による小ジワが気になる箇所のサポートにも用いられることも。

例えば、目の下や口元の乾燥感に対して、うるおいを重視したケアを望む際に選ばれることもあります。

ただし、あくまで注入は医療行為であり、肌質の改善を目的としたものではないため、過度な期待は禁物です。

こめかみや頬、涙袋、唇などの施術が人気

ヒアルロン酸の施術で人気の部位には、こめかみや頬、涙袋、唇などが挙げられます。

上記のような部位は加齢や骨格の影響でボリュームが減少しやすく、影が出やすいパーツでもあるため、ふっくらと見せることで顔全体の印象がやわらぐと考えられています。

例えば、こめかみにヒアルロン酸を注入することで輪郭が整い、頬に注入すれば若々しく明るい表情に近づきやすいです。

唇に関しては、ぷっくりとした形を目指したい方に選ばれることが多く、涙袋は目元の印象をやさしく見せたい方に人気です。

ただし、部位によっては腫れやすかったり、仕上がりに個人差が出やすかったりする点もあるため、カウンセリングでのシミュレーションや確認が重要になります。

ナチュラルな変化を求める方にとって、ヒアルロン酸は比較的取り入れやすい選択肢のひとつといえるでしょう。

ボトックスの特徴

口元へのボトックスの注入処置

ヒアルロン酸と混同されやすいボトックスには、どのような特徴があるのでしょうか。

ここからは、ボトックスならではの特徴を解説していきます。

注射で表情筋の働きを抑制する施術

ボトックス施術の大きな特徴は、表情筋の働きを一時的にゆるめるという点です。

シワは、筋肉の緊張によって引き起こされるケースが多い傾向にあります。ボトックスは、原因となる筋肉の収縮を抑えて、肌の印象を整えることを目指せる施術です。

例えば、額の横ジワや眉間の縦ジワなど、繰り返し表情を動かすことで刻まれていくシワは、ボトックス注射によって動きを穏やかにしやすくなります。

結果的に、ボトックスが筋肉に影響して、見た目の印象をやわらげるサポートが可能なケースも。

ただし、注入部位や量によっては不自然な印象になるリスクもあるため、信頼できる医療機関での丁寧なカウンセリングが欠かせません。

表情を動かすことで生じるシワを軽減できる

表情を動かすことで生じるシワである表情ジワは、ボトックスで軽減できる場合があります。

ボトックスは、表情ジワの原因となる筋肉の動きを一時的に抑えて、シワが深くなるのを防ぎ、見た目の印象をやわらげることが期待できます。

表情筋の緊張をゆるめれば、無意識にシワを寄せてしまう場面を減らしやすくなることが理由として挙げられます。

目尻の笑いジワや眉間の力みジワなど、気になる箇所に少量ずつ注入することで、自然な表情は保ちつつも過剰な動きを抑えるよう調整できるケースがあるのです。

施術直後は違和感があることもありますが、数日〜1週間ほどで落ち着くとされており、比較的短期間で変化を感じやすい点が特徴です。

歯ぎしりや脇汗、エラの張りなども軽減できる

ボトックスは美容目的だけでなく、「日常のちょっとした悩み」に対しても選ばれることがあります。

筋肉の動きを和らげるというボトックスの特徴により、顔の輪郭の張り感などは、ボトックスで解消できるかもしれません。

特に、筋肉の緊張や動きが特定の悩みにつながっている場合、一時的に抑制すれば、違和感やコンプレックスの軽減を目指すことができるためです。

仮に、奥歯の噛みしめ癖がある場合、咬筋にボトックスを注入すれば、顎まわりのこわばりがゆるみ、輪郭がすっきりと見えることもあります。

複数の悩みを一度に相談できる点も、ボトックスの魅力のひとつです。

ヒアルロン酸がおすすめのケース

美肌の笑顔の女性

ヒアルロン酸とボトックスのどちらを選ぶべきか、迷う方は多いのではないでしょうか。

ここからは、ヒアルロン酸がおすすめのケースについて解説します。自分が抱えているお悩みや理想と照らし合わせながらチェックしてみてください。

たるみやハリの低下が気になる

たるみやハリの低下が気になる場合、ヒアルロン酸がおすすめな場合があります。

年齢を重ねると、顔の皮膚がゆるみ、頬や口元のたるみが気になることが少なくありません。

たるみやハリの低下が気になりはじめたとき、ヒアルロン酸注入は自然な「ふっくら感」を与える目的で選ばれることがあります。

ヒアルロン酸の水分を抱える性質は、くぼんだ部分にボリュームを補うことにつながり、肌表面の印象をなめらかに整えるサポートが期待されるからです。

例えば、ほうれい線やマリオネットラインと呼ばれる口元のラインは、加齢とともに目立ちやすくなる部分です。

ヒアルロン酸を用いて輪郭を整えることで、全体的な印象が明るく見えることがあります。

とはいえ、過度な注入は不自然になってしまうこともあるため注意が必要です。仕上がりのバランスについては、きちんと医師と丁寧に相談しながら進めていきましょう。

効果が長持ちする施術を選びたい

ヒアルロン酸注入は、持続期間が長い施術を求めている方から注目されることがあります。

使用される製剤の種類や注入部位によっては、1年以上持続するケースがあるのです。

実際、ほうれい線やこめかみなどに注入されたヒアルロン酸は、皮膚の下でゆるやかに吸収されながらも、一定期間は形状を保っています。

頻繁に施術を受けることが難しい方や、仕事や育児で忙しい女性にとって、1回の施術で長持ちするのは大きなメリットといえるでしょう。

ボリュームアップしたい箇所がある

ヒアルロン酸注入は、目元や口元、頬、唇など「ボリューム感をプラスしたい」と感じる箇所に取り入れられることが多い施術です。

理由としては、ヒアルロン酸にボリュームを持たせる性質があるため、自然にふっくらと見せたい部位への使用に適していることが挙げられます。

加齢・体質によって、こけやすいこめかみや頬の上部に注入すれば、柔らかく女性らしい印象をつくることが可能です。

また、唇にボリュームを持たせる施術も人気があり、顔全体のバランスを整える目的で選ばれることもあります。

変化を求めすぎず、あくまで「足りない部分をやさしく補う」という意識で取り入れることで、ナチュラルな魅力を引き出すお手伝いができる施術といえるでしょう。

若々しい印象になりたい

ヒアルロン酸がおすすめのケースの一つが、若々しい印象になりたい場合です。

年齢を重ねていくにつれ、「なんだか最近疲れて見られやすい」「顔全体が下がって見える」と感じる方はいるのではないでしょうか。

ヒアルロン酸は、まさに上記のように見えやすい方の、若々しい印象づくりをサポートする施術として選ばれています。

ヒアルロン酸は、年齢とともに失われやすい肌のハリやボリュームを補うことが可能です。

加齢とともに目立つ場合のある、目の下のくぼみや、頬のボリューム低下は、顔に影をつくりやすく、疲れた印象を与えることがあります。

ヒアルロン酸でそれぞれの部分をふっくらと整えることで、やわらかく明るい印象に近づけられます。

ボトックスがおすすめのケース

ボトックスの注入処置

ヒアルロン酸とは異なり、表情筋にアプローチする施術であるボトックスは、どのようなケースでおすすめなのでしょうか。

ここからは、ヒアルロン酸よりもボトックスが適していると考えられるケースを解説します。

表情ジワが気になる

ボトックスがおすすめのケースとして、まず挙げられるのが表情ジワが気になるときです。

笑ったときの目尻や、ふとした瞬間の眉間など、「表情のクセでできるシワ」が気になる方は少なくありません。

表情ジワの多くが、筋肉の動きによるものといわれているため、ボトックスでその働きをゆるめれば、印象を変えられる場合があります。

例えば、眉をひそめるクセのある方は、眉間のシワが定着しやすいといわれています。ボトックスによって、表情筋の動きをゆるめられれば、シワの目立ちにくい状態を目指すことができるケースがあります。

ただし、筋肉の使い方は人によって異なるため、どの部位にどの程度の施術を行うかは、医師とよく相談したうえで決めましょう。

将来的なシワの発生を防ぎたい

ヒアルロン酸よりも、ボトックスが適していると考えられるケースとして挙げられるのが、将来的に生じる可能性のあるシワを防ぎたいと考えている場合です。

「今はまだシワが目立たないけれど、将来のために早めのケアをしたい」という方にとって、ボトックスは選択肢のひとつとして注目されています。

仮に、20代後半〜30代の方が眉間や額に軽くボトックスを取り入れた場合、一時的に表情のクセをやわらげやすくなるのです。

表情のクセを緩和できれば、将来的に深いシワが刻まれにくいようにサポートすることが期待できます。

そのため、「自然な印象を保って歳を重ねたい」という考えを持つ女性からも、ボトックスは注目されることがあります。

肌以外にも気になる箇所がある

ボトックスは、美容目的だけでなく、肌以外の「筋肉の動き」に関わる悩みにも活用されることがあります。

ボトックスにおける主な活用事例としては、歯ぎしりやエラの張り、食いしばりなどの軽減です。

ボトックス特有の筋肉の緊張を一時的にゆるめる性質は、動きや収縮が原因とされる体の悩みに対して選ばれることがあります。

例えば、咬筋へのボトックス注射で、食いしばりのクセを和らげたり、エラの張りをすっきりと見せたりするような変化を目指すことが可能です。

肌の見た目だけでなく、生活の中で感じる小さな悩みにもアプローチできる点が、ボトックスの魅力のひとつといえるでしょう。

表情の印象を柔らかくしたい

「怒っていないのに怒って見られる」「疲れて見える」といった印象の悩みに対し、表情の力みをゆるめる目的でボトックスを活用する方もいます。

表情筋が過剰に動いていると、眉間のシワや口角の下がりなど、自分では気が付かずにネガティブな表情が出やすくなるものです。

例えば、眉間にシワを寄せたり、口をヘの字にゆがめたりするクセがあると、周囲に「不機嫌そう」という印象を与えてしまうこともあります。

ボトックスで筋肉の動きを抑えることで、自然と表情が和らぎ、やさしい印象につながると感じる方も少なくありません。

ボトックスは無理に顔の印象を変えるわけではありません。そのため、「本来の自分らしさ」を維持したい方にも選ばれることもあります。

まとめ

今回はヒアルロン酸とボトックスの違いについて、詳しく解説しました。

ヒアルロン酸とボトックスは、どちらも美容医療の領域で広く活用されている施術であるものの、それぞれ役割や目的が異なります。

どちらの施術にもメリットがありますが、自分の悩みや目的に合わせて適切に選ぶことが大切です。

みずき皮膚科クリニックでは、ヒアルロン酸注射とボトックス注射のそれぞれを扱っています。

カウンセリングを通して、本当にマッチする施術を提案していますので、まずは一度お気軽にご相談ください。

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