ニキビ・ニキビ痕とは

【進行別】ニキビの分類

①毛穴周囲で角化異常が発生

ニキビの初期段階では、皮脂や汚れが毛穴に詰まりはじめ、角化異常を起こすことで毛穴周囲の角層が厚みを増します。

②皮脂が溜まる

皮脂や汚れが毛穴に詰まると以下のニキビが発生します。

白ニキビ コメド 面皰	皮脂が毛穴に詰まることで皮脂の貯留が進み、皮膚表面が盛り上がって白っぽく見える状態。
黒ニキビ	毛穴に詰まった皮脂が飛び出し、空気に触れたことで酸化して黒く変色した状態。

③アクネ菌・ブドウ球菌によって炎症が発生

②の状態からさらに進行した場合、以下のニキビに発展します。

赤ニキビ	皮脂の中でアクネ菌が増殖し、炎症を引き起こしている状態。
黄色ニキビ	黄色ブドウ球菌に感染することで大きく腫れて痛みを伴うニキビであり、赤ニキビからさらに症状が進行した状態。

④ニキビ痕ができる

炎症が強い場合は、ニキビの症状が治まった後にお肌が陥没し、クレーターのようなニキビ痕が残ります。

【タイプ別】ニキビの治療方法

	内服薬・外用薬	ケミカル・ミックスピーリング	セレック
角質異常	〇	〇
皮脂の貯留	〇	〇
アクネ菌・ブドウ球菌	〇	〇	〇
ニキビ痕		〇	〇

陥没がひどいニキビ痕の場合は、より専門的な治療が必要になるケースもあります。
診察時に専門医が状態を確認したうえで、適切な治療方法をご提案します。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、サリチル酸やグリコール酸などの科学薬品を用いて、お肌のターンオーバーを促す治療方法です。
ニキビを含む肌トラブルの多くは、お肌のターンオーバーが正常に行われていないことに起因しています。

ケミカルピーリングを行うことで、お肌のターンオーバーの周期を正常に戻せるため、透明感のある美しいお肌を目指すことができます。
また、お肌のターンオーバーを促すことでコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンが生成されやすくなるため、ハリのあるみずみずしいお肌を取り戻すことも可能です。

ニキビだけではなく、しわやシミでお悩みの方におすすめの治療方法です。

ターンオーバーとは

お肌の古い角質が剥がれ落ち、新たな皮膚細胞と入れ替わることをターンオーバーと呼びます。
お肌は28日間のサイクルで細胞が入れ替わっており、表皮は常に生まれ変わっています。

小さな傷や軽い火傷の跡がいつの間にかなくなっているのはターンオーバーによるものです。
ターンオーバーの周期が乱れた場合は、古くなった角質が剥がれ落ちなくなり、角質層が徐々に厚みを増し、以下のような肌トラブルを引き起こします。

• 肌がくすんで暗い印象になる
• 毛穴が目立ち、肌がごわつく
• ニキビや肌荒れが起こりやすくなる
• しわやシミができやすくなる

ターンオーバーの周期の乱れは、ストレスやたばこ、加齢や睡眠不足、紫外線や偏食など、さまざまな要因によって引き起こされます。

ケミカルピーリングを行うことで、ターンオーバーの周期を正常に戻し、肌トラブルを抑えながら健康的な素肌を目指すことが可能です。
加齢によるターンオーバーの周期の乱れは避けられない場合もありますが、定期的にケミカルピーリングを行うことで、肌トラブルを未然に防げる可能性があります。

当院では、サリチル酸マクロゴールピーリングとグリコール酸ピーリングの2種類からお選びいただけます。

サリチル酸マクロゴールピーリング

当院で使用している、30％サリチル酸マクロゴールピーリングの薬剤は、有効成分が角層にとどまることが特徴です。

有効成分が血中に吸収されないため、角質のみを剥離させることが可能です。
刺激が少ない薬剤のため、敏感肌の方にもご利用いただけます。
他のピーリング剤を使用した場合、施術後に赤みや色素沈着、紅斑などの副作用が起こるケースがあります。

しかし、サリチル酸マクロゴールピーリングは副作用のリスクはほとんどありません。
定期的に施術を受けることで、ケミカルピーリングの効果が持続しやすくなるため、3〜4週間に1回の施術をおすすめします。

サリチル酸マクロゴールピーリング
リスク・副作用	・稀に赤みやヒリヒリ感が出る ・傷口に染み込むとかさぶたになる場合がある
施術時間	・全顔：約20分 ・背中：約20分
施術期間	・3～4週間に1回を5回程度

ミラノリピール

当院では、ヨーロッパで国際特許を取得している「トリクロロ酢酸（TCA）」を用いたピーリング方法『ミラノリピール』を導入しています。

ミラノリピールとは、TCAを主成分とする薬剤をお肌に塗布して行う治療方法であり、真皮層の線維芽細胞を刺激することでコラーゲンの生成を促進します。

ミラノリピールで期待できる効果は以下の通りです。

• 肌の透明感や潤いの回復
• 肌質改善
• 毛穴の引き締め
• 小じわの修復 など

薬剤は親油層と親水層の2層構造になっており、従来のコラーゲンピールに比べ、刺激や痛み、赤みなどの副作用が少ないことが特徴です。

ミラノリピール
リスク・副作用	・赤み ・腫れ ・乾燥 ・色素沈着
施術時間	・約30分
施術回数	・5回～10回程度

CellecV（セレックV）

CellecVは、幅広い部位に照射可能な複数の波長を使い分けられるIPL光治療器です。
そばかすやくすみ、シミに加え、赤ニキビや毛細血管拡張症などの治療に用いられます。

患者さま一人ひとりの肌状態を診断したうえで、最適な波長を選んで治療を行うため、幅広いお肌の悩みにアプローチすることが可能です。

CellecVは、ダウンタイムが短いことが特徴です。施術後にテープを貼って患部を保護する必要がなく、施術当日におでかけすることもできます。

CellecVには独自のリアルタイム表皮モニターシステム「ATC（Automatic Temperature Controller）」が搭載されており、設定した温度を超えると自動的に機能停止します。

火傷する温度に到達する前に照射を止められるため、お肌へのダメージを最小限に抑え、副作用のリスクを回避することが可能です。

CellecVの施術の流れ

①洗顔

パウダールームにて、メイクを落とします。
ヘアバンドやタオルをご用意しているため、自由にお使いいただけます。

②問診・診察

皮膚科専門医がお肌の状態を観察・確認し、お肌の悩みをお伺いすると同時に、施術内容や費用についてしっかりご説明します。
施術の効果を実感していただくために、施術前後の写真をお撮りします。

③施術

専用ゴーグルで目を保護していただき、ジェルを塗ってセレックVを照射していきます。
なお、眉毛や髪の生え際、眼高は安全性を考慮して照射は行いません。
施術中はまぶしい光と輪ゴムでお肌を弾くような痛みを感じる場合があります。
照射した部位はメラニンが分解され、お肌の表面に浮かび上がるため、シミやニキビ痕が一時的に濃くなります。
約7〜10日ほどでターンオーバーによって徐々に薄くなるため、ご安心ください。

④クーリング

施術後はお肌を冷却し、赤みやヒリヒリ感を抑えます。
クーリングを行なっても赤みが強く現れる場合は、炎症を止めるための軟膏を塗ります。

⑤支度

クーリングを行い、お肌の状態が落ち着いた後は、化粧水と乳液をつけてお肌を保護します。
施術後でもフルメイクをすることも可能です。ただし、お肌をこすったり刺激したりしないように注意してください。
支度を終えたら、受付にて会計を行います。