ボトックス当日の過ごし方!施術前後の注意点とやってはいけない行動とは?
「ボトックスを受けるのは初めてで、当日どう過ごせばいいのか不安」そんな声は少なくありません。
とくに施術前後の洗顔や入浴、食事や運動など、日常生活の中で気をつけるべきポイントを知らずにいると、せっかくの施術効果が弱まってしまうこともあります。
この記事では、ボトックス注射を受ける当日の流れから、施術前後に避けた方がよい行動、自然な仕上がりを保つためのコツまでを解説します。
これからボトックス注射を受ける方、受けたあとの過ごし方に迷っている方は、ぜひご覧ください。
ボトックス注射を受ける当日の流れとは?

ボトックス注射は比較的短時間で受けられる施術ですが、当日は受付から施術後までいくつかのステップがあります。
流れを事前に知っておくことで不安が和らぎ、落ち着いて行動できるでしょう。
初診は緊張しがちですが、あらかじめイメージできていれば心の準備が整い、施術へのハードルも下がります。
ここでは、ボトックス当日の施術の流れを紹介します。
受付から施術までの所要時間と流れ
クリニックに到着後は、まず問診票の記入があります。
ここでは、希望する部位や体調、既往歴などを記入し、その後のカウンセリングにつなげます。
カウンセリングでは「どこに注入するか」「どんな効果を目指すか」などを相談しながら決めていきます。
不安がある場合も、遠慮せず希望や疑問を伝えることが大切です。
メイクをしている場合は、注入部位を中心に洗顔が必要になります。
洗顔料やクレンジングは備え付けられていることが多いですが、事前に確認しておきましょう。
カウンセリングでは、医師の技術だけでなく、話しやすさや対応の丁寧さもチェックポイントです。
カウンセリング時にアフターケアについても確認しておき、事前準備を行いましょう。
実際の施術時間と痛みの程度
施術では極細の注射針を使い、数ヶ所に分けて薬剤を注入します。
所要時間は5〜10分程度です。
痛みは「チクッ」とする程度で、通常は麻酔を使わずに行います。
ただし、不安な方は冷却や表面麻酔について相談してください。
施術後は赤みが出ることもありますが、多くの場合、メイクをしてそのまま帰宅できます。予定がある方は、軽くメイク直しできる準備をしておくと安心です。
強い腫れや痛みが出たなど、気になる症状があればクリニックに相談しましょう。
トータルでかかる時間の目安
施術は短時間で終わりますが、カウンセリングや洗顔、説明を含めると30分〜1時間程度の滞在を見込んでおくとよいでしょう。
リピーターの方でも体調確認などが行われるため、時間に余裕を持って来院するのが理想です。
カウンセリングが丁寧なクリニックでは、より安心して施術を受けられることが多いです。
ボトックス注射を受ける前に注意すべきこと

ボトックス注射を検討している方は、当日の流れやかかる時間が気になるかもしれませんが、施術を受ける前にも以下のようにいくつか注意すべきことがあります。
- 施術が受けられるか確認しておく
- 体調を整えておく
- ボトックス注射当日の効果について知っておく
ここでは、これらの注意点について詳しく解説します。
施術が受けられるか確認しておく
ボトックス注射は、安全に効果を得るために、事前に自分の健康状態や過去の施術歴をしっかりと確認しておくことが大切です。
以下のような方は、施術が受けられない可能性があります。
- 妊娠中・授乳中の方
- 近日中に妊娠を希望する方
- 過去にボトックスでアレルギーを経験した方
- ボトックスと相互作用のある薬を使用している方
- 65歳以上の方
- ボトックス注射を受けてから3ヶ月経過していない方
- 緑内障・慢性呼吸器疾患・重度の筋力低下・筋肉の萎縮などの症状がある方
- 内出血が起こりやすい薬を服用している
ボトックス注射は比較的安全な施術ですが、誰でも受けられるわけではありません。上記に当てはまる方は、必ず医師に申告し、適切な診断を受けてから施術を受けるようにしましょう。
体調を整えておく
ボトックス注射は医療行為であるため、体調が万全な状態で受けることが大切です。
施術前は飲酒や長時間の入浴など体温が上がる行動を避けることが推奨されています。これらの行動は、ボトックス注射の効果を弱めたり、内出血や腫れのリスクを高める可能性があるため注意が必要です。
また、納豆や青魚、EPAやDHAを含むサプリメント、ビタミンE、アスピリンなど、血液凝固に関与する栄養素が含まれている食品やサプリメント、薬も内出血のリスクを高める可能性があります。日常的に摂取している方は、施術前は控えるようにしましょう。
ただし、持病の薬に関しては自己判断で服用を中止せず、医師とよく相談してください。
ボトックス注射当日の効果について知っておく
ボトックス注射は、施術を行ってすぐに明らかな効果が現れるものではありません。
なぜなら、ボトックス注射に含まれるボツリヌス毒素は、筋肉の神経伝達を遮断して筋収縮を抑制することで、シワや筋肉のハリを軽減するからです。
この作用が現れるまでにはある程度の時間がかかります。すぐに効果が得られないとがっかりしてしまうかもしれませんが、施術後すぐに目に見える効果を実感できないことを知っておきましょう。
特別な予定のためにボトックス注射を検討している場合は、1ヶ月程度の余裕を持って施術を受けるのがおすすめです。
ただし、効果が現れる時期には個人差はあります。医師とよく相談して施術時期を決めるようにしましょう。
施術当日に避けるべき行動と理由

ボトックス注射は、直後の行動によって薬剤の定着や効果の出方が違ってきます。
無意識に行う普段の動作が仕上がりに影響することもあるため、注意が必要です。
ここでは、当日に避けるべき行動とその理由を紹介します。
洗顔・メイク・スキンケア
施術直後の肌はとてもデリケートです。
薬剤が浸透する過程で、刺激や摩擦があると狙った部位以外に広がる恐れがあります。
洗顔は水やぬるま湯で軽く流す程度にとどめ、こすらないようにしましょう。
化粧水や乳液は、手のひらで押さえるようになじませるのが基本です。
スプレータイプの保湿剤を使うのも有効です。
メイクは可能なら避けた方が安心ですが、必要な場合は注入部位を避け、摩擦が加わりやすいリキッドファンデーションやクッションファンデーションは、使用は控えることをおすすめします。
施術後は数時間横にならない
ボトックス注射の施術後は、注入直後は薬剤が定着するまでに時間がかかるため、横になってしまうと、薬剤が重力で他の部位へ流れて本来の効果が得られなくなる可能性があります。
特に施術後4時間程度は、立つか座る姿勢で過ごすのが望ましいでしょう。
また、注射直後は針穴が完全に閉じておらず、触れると感染リスクや製剤の偏りを招く恐れもあります。施術後はできるだけ注入部位に触れないことをおすすめします。
レーザー治療の併用
ボトックス注射とレーザー治療は、併用しないように注意が必要です。
ボトックス製剤は熱に弱く、注入後すぐ高温の環境やレーザーの照射にさらされると、薬剤が意図しない部位に拡散し、効果が弱まったり偏って現れたりするリスクがあります。
また、ボトックス注射後に内出血や針跡が残っている箇所にレーザーを照射すると、色素に反応してやけどや色素沈着などの皮膚トラブルを引き起こす恐れもあります。
そのため、ボトックス注射とレーザー治療を併用する場合は、レーザー治療を先に行い、その後にボトックス注射を行うか、ボトックス注射を打って2週間程度間隔をあけてからレーザー治療を行うようにしましょう。
運動・入浴・サウナなど
体温上昇や血流促進は、薬剤の拡散や赤み、腫れを引き起こす可能性があります。
施術当日は、以下の行動を控えましょう。
- 激しい運動(ランニングや筋トレなど)
- 長時間の入浴や熱いお風呂
- サウナや岩盤浴
体を温める行為は、血行が促進されることで薬剤が広がりやすくなり、左右差や効果のばらつきが生じるリスクが考えられます。
シャワーは短時間なら問題ありませんが、顔に熱いお湯がかからないよう注意し、タオルドライも軽く押さえる程度にしましょう。
外出はなるべく控え、自宅で穏やかに過ごすのが理想です。
特に汗をかきやすい夏場は注意しましょう。
また、製剤の安定と刺激を避けるために、施術当日は顔に行うマッサージも控えることをおすすめします。
飲酒・喫煙は大丈夫?
アルコールは血行を促進し、内出血のリスクを高めるため、当日は控えましょう。
酔った状態で顔をこする、寝姿勢が崩れるなども避けたい行動です。
喫煙は効果を直接妨げるわけではありませんが、肌の回復や血流に悪影響を及ぼす可能性があるため、控えた方がよいでしょう。
効果を長持ちさせたい方は、肌環境を整える意味でも、数日間の禁酒・禁煙を意識してみてください。
少しの配慮で仕上がりには大きな違いが生まれます。
ボトックス注射の施術後に考えられる症状とダウンタイム

ボトックス注射は、美容施術の中でも比較的安全性が高く、副作用の発現頻度は低いとされていますが、まったくないわけではありません。
万が一症状が現れた際に、落ち着いて対処できるよう、正しい知識を知っておきましょう。
ここでは、ボトックス注射の施術後に考えられる症状とダウンタイムについて解説します。
ボトックス注射の施術後に考えられる症状
ボトックス注射の施術後には、以下のような症状が現れる可能性があります。
- 赤み
- 腫れ
- 内出血
- 軽いだるさ
- つっぱり感
- 噛みにくさ
- 表情の引きつれ
ボトックス注射は、極細の針を使用して施術を行いますが、血管に微細なダメージが生じるため、赤みや腫れ、内出血などの副作用が起こることがあります。
これらの症状は、通常1〜3日程度で軽快するでしょう。
また、注射部位や筋肉の働きに変化が起きることで、軽いだるさやつっぱり感、噛みにくさ、表情のひきつれが起こることもありますが、これらも数日〜1週間程度で治ることがほとんどです。
ごくまれにアレルギー反応や頭痛、左右非対称な表情が出ることもあります。強い症状が続く場合は、医師に相談しましょう。
ボトックス注射のダウンタイム
ボトックス注射はメスを使用しない注入施術で、傷が残らずダウンタイムが短いのが特徴です。
赤みや腫れなどの初期症状は数日〜1週間程度で自然に消失します。
ただし、施術後の過ごし方によっては、症状が悪化する恐れもあるため注意が必要です。症状が長引く場合や異常を感じた場合は、早めにクリニックへ相談しましょう。
施術後の過ごし方で効果が変わる?

上述の通り、ボトックス注射は、施術後すぐに見た目の変化が現れるわけではありません。
薬剤は筋肉に少しずつ作用し、2〜3日後から効果を実感し始め、1週間ほどで安定します。
つまり、施術後の過ごし方が、仕上がりや満足度に大きく関わってくるのです。
ここからは、ボトックスを長く自然に保つために意識しておきたい過ごし方について紹介します。
表情筋をなるべく動かさない方がいい?
施術後、「笑ってもいいの?」「話すと薬剤が動く?」と不安になる方は少なくありません。
しかし、普段通りの自然な会話や笑顔であれば、基本的に問題はありません。
ただし、薬剤が定着するまでに過度な筋肉の動きがあると、周囲に拡散するリスクがあるため、表情筋を大きく動かす、眉間にシワを寄せるなどの動作は避けた方が安心です。
表情トレーニングやストレッチも、この期間は控えめにしましょう。
意識しすぎる必要はありませんが、普段より少し穏やかに過ごすことを意識するだけで十分です。
マッサージや顔への圧力はNG
施術直後の肌は、注射の刺激や薬剤の影響で非常に繊細な状態です。
この時期にマッサージや圧迫などの刺激を与えると、薬剤が狙った部位から広がる可能性があるため注意が必要です。
とくに避けたい行動は以下の通りです。
- 顔のマッサージ(ハンド・美顔器問わず)
- クレンジングや洗顔時の強い摩擦
- うつ伏せ寝や頬に圧をかける姿勢
- サングラスや眼鏡のフレームが注入部位を押す状態
これらは赤みや腫れを引き起こす原因にもなります。
施術後は顔に触れず、ケアも『優しく』を心がけましょう。
日常生活でもうひと工夫を
ボトックスの効果は、適切なアフターケアによってより安定します。
とくに施術後2〜3日間は、次のような生活の工夫がおすすめです。
- 枕の高さを調整し、顔に触れない姿勢で眠る
- 睡眠をしっかりとり、体調を整える
- 紫外線対策を徹底し、肌へのダメージを防ぐ
こうした小さな工夫が、数週間後の仕上がりに差を生みます。
施術は一瞬でも、その後の数日が美しさを決める大切な期間です。
顔に触れない、血行を促進しすぎない、刺激を避けるなど、少し意識するだけで仕上がりに大きな差が出ます。
自然でナチュラルな美しさを目指すなら、施術後の過ごし方にも丁寧な配慮を忘れないようにしましょう。
まとめ
ボトックス注射の効果をしっかり引き出すには、施術当日の過ごし方がとても重要です。
洗顔やメイク、運動や入浴など、ほんの少し意識を変えるだけで、仕上がりに大きな差が生まれます。
初めての方にとっては不安もあるかもしれませんが、信頼できる医師としっかり相談し、正しいケアを意識すれば、自然で満足のいく効果が期待できるでしょう。
みずき皮膚科クリニックでは、一人ひとりに合わせた丁寧な施術とフォロー体制が整っており、初めての方でも安心して相談できます。