シミ治療で大切なのは「シミを取ること」だけではありません。
シミ治療というと、多くの方は「できてしまったシミを消す治療」というイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、メラニン(色素)へのアプローチはシミ治療において重要です。
しかし近年の美容皮膚科学の分野では、シミそのものだけではなく、肌の土台である真皮環境を整えること。
真皮のリジュビネーション=若返りの重要性が注目されています。
シミができる背景には、
紫外線によるダメージ
慢性的な炎症
加齢による肌機能の低下など、さまざまな要因が関係しています。

そのため、表面に見えている色素だけを治療しても肌の土台が整っていなければ、十分な改善につながらなかったり、再びシミができやすい環境が残ってしまうことがあります。
では、なぜ真皮へのアプローチが大切なのでしょうか。
よく「コラーゲンを増やすことが大切」と表現されますが、
実際にコラーゲンを作り出しているのは、真皮に存在する“線維芽細胞(せんいがさいぼう)”です。
つまり重要なのは、
線維芽細胞が働きやすい環境を整える
↓
コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などの細胞外マトリックスが産生される
↓
真皮環境が改善する
↓
肌のハリ、ツヤ、質感、色調改善につながる
という流れです。
加齢や紫外線ダメージによって線維芽細胞の働きが低下すると、シミだけではなく、くすみ、ハリ低下、小じわなど、さまざまな肌老化につながります。

そのため当院では、シミ治療において色素だけを追いかけるのではなく、肌全体の環境を整えることを大切にしています。
例えば、
ピコフラクショナルは、真皮内に微細な空胞(LIOB)を形成し、肌が本来持つ創傷治癒反応を利用することで、線維芽細胞の活性化を促す治療です。
シルファームは、ニードルRF(高周波)によって真皮へ直接アプローチし、コラーゲンリモデリングを促します。また、慢性的な炎症や血管への作用も期待できる治療です。

シミ治療では、強い刺激で急激にメラニンだけを減らすことを目指すのではなく、
肌が健やかに生まれ変わる環境を整えることが、長期的な美肌につながると考えています。
そして、もう一つ欠かせないのが毎日のスキンケアです。
肌には、表皮と真皮をつなぐ“DEJ(表皮真皮接合部)”という重要な構造があります。
この部分は加齢や紫外線の影響を受けやすく、健やかな肌を維持するうえで重要な役割を担っています。
レーザーやRF治療で真皮へ働きかけることも大切ですが、その効果をより引き出し、良い肌状態を維持するためには、日々のスキンケアによる積み重ねが欠かせません。

シミ治療は「シミを消す治療」から、「肌全体を育てていく治療」へ。
患者さま一人ひとりの肌状態に合わせて、表面だけではなく肌の内側にも目を向けた治療をご提案していきたいと思っています。