目尻のシワを改善するには?有効な対策や美容皮膚科での治療を解説

目尻は皮膚が薄く乾燥しやすいため、シワができやすい部位です。
目尻にシワがあると疲れているように見えるだけでなく、年齢を感じさせますが、ファンデーションではうまく隠せずかえって目立つこともあるため、お悩みの方も少なくありません。
今回は、目尻のシワの原因と改善方法について、美容皮膚科でできる治療を含めて詳しくご紹介します。
目尻のシワを改善したい方、予防方法を知りたい方は、ぜひご覧ください。
目尻にシワができる原因

シワは表情を作る際にできた皮膚の折り目が、元に戻らなくなり定着したものです。
目尻にシワができる原因に複数あり、相互に影響していることも多くあります。
適切な対策や予防のために、目尻のシワの原因を理解しておきましょう。
加齢
年齢を重ねるにつれ、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンが減少・変性すると、肌の弾力が低下していくため、シワができやすくなります。
体内のコラーゲンやエラスチンの量は、20代がピークで、その後は徐々に減少していきます。
女性は、加齢にともない女性ホルモン(エストロゲン)が減少して皮脂の分泌も少なくなり、保湿機能が低下することもシワができやすくなる要因です。
皮膚の乾燥
乾燥による小ジワは皮膚の表面に生じるシワです。
目尻は皮膚が薄く乾燥しやすいため、細かな乾燥ジワが現れやすい部位です。
皮膚が乾燥すると、角質層の柔軟性が失われるため、皮膚についた折り目が元に戻りにくくなり、シワになります。
また、乾燥は皮膚のターンオーバーを乱すこともシワの原因です。
古い角質が剥がれ落ちずに厚くなることで、柔軟性や水分の保持力が低下してシワが目立ちやすくなります。
乾燥した状態が続くと肌のバリア機能が低下し、紫外線や刺激などの影響から肌を守れなくなってしまいます。
その結果、真皮層のコラーゲンやエラスチンにダメージが及び、深いシワへと進行するおそれがあります。
紫外線によるダメージ
紫外線の大部分を占めるUVAは、波長が長く真皮層まで届くため、コラーゲンやエラスチンを生成する線維芽細胞にダメージを与えます。
肌の弾力性が失われることで、深いシワができやすくなります。
紫外線のなかでもUVBは波長が短いため真皮までは届きませんが、肌の表面で日焼けを引き起こし、バリア機能を低下させます。
その結果、乾燥が進み小ジワが現れやすくなります。
目の使い過ぎ
パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、目元周りの筋肉が緊張した状態が続きます。
血行不良によって代謝が低下し、シワができやすい環境となります。
また、目を酷使していると、必要以上に目を細めたり、顔をしかめたりといった動作を無意識に行うようになることもシワの原因です。
表情の癖によって、シワが定着しやすくなります。
摩擦による刺激
摩擦による刺激もシワを作る原因です。
摩擦は肌のバリア機能を低下させ、乾燥や弾力低下を招くためシワができやすくなります。
目元の皮膚は薄いため、メイクを落とす際に力を入れ過ぎたり、目元のマッサージをやり過ぎたりすると、肌のバリア機能にダメージが及ぶことがあります。
アイラインを描く際に強く引っ張ることも、刺激になり良くありません。
ドライアイの方やアレルギーで目のかゆみがある方も、目を擦りがちになるため注意が必要です。
目尻のシワ対策に有効な5つの方法

目尻のシワを改善するには、原因に応じたケアが必要です。
ここからは、目尻のシワ改善に役立つ対策をご紹介します。
目元のスキンケアを徹底する
目元が乾燥しないように、スキンケアをしっかりと行いましょう。
化粧水で水分を、乳液やクリームで油分を補給して保湿します。
目元専用のクリームを使うのもおすすめです。
乾燥による小ジワ対策には、保湿力の高いセラミドやヒアルロン酸が配合されたアイテムを選ぶと良いでしょう。
深いシワの対策には、ナイアシンアミドやレチノール、ニールワンといった、シワ改善に有効な成分が配合されたアイテムが適しています。
紫外線対策を行う
紫外線はシワをはじめ、肌の老化を引き起こします。
外出の際は、必ず紫外線対策を行いましょう。
太陽が出ていない曇りや雨の日でも、紫外線は降り注いでいます。
紫外線対策には、日焼け止めの塗布に加え、UVカット効果のある帽子や日傘、サングラスを併用するのがおすすめです。
日焼け止めは、シーンに応じた強さのPA、SPF値のものを選びましょう。
皮脂や汗で落ちやすいため、2~3時間ごとに塗り直すと効果的です。
目元の血行不良を解消する
目元は、温めると血行不良を解消しやすく、過度な筋肉の緊張をほぐす効果も期待できます。
目を酷使したあとは、蒸しタオルやホットアイマスクを使って温めましょう。
温める温度は40℃程度が適しています。
やけどに注意しながら、高すぎる温度では行わないよう注意してください。
また、目元を温めたあとは乾燥しやすいため、保湿もあわせて行いましょう。
マッサージも一定の血流改善効果が期待できますが、目尻の皮膚は薄いため、摩擦が起きないように注意する必要があります。
目を酷使しなければならない環境の方は、パソコンやスマートフォンの連続使用はできるだけ避け、1時間に1回は休憩を入れましょう。
画面との距離や明るさを適正に保つことも、目の疲れの防止に有効です。
生活習慣を見直す
皮膚のターンオーバーを正常にするには、十分な睡眠が欠かせません。
睡眠中は、肌の修復に必要な成長ホルモンが分泌されているため、7~8時間の睡眠を確保できるよう、規則正しい生活を心がけましょう。
バランスの良い食事も重要です。
肌の材料となるタンパク質やビタミン、ミネラルが不足しないようにして、暴飲暴食を避けることが推奨されます。
また、適度な運動は血行を促進するだけでなく、ストレスの解消も期待できるなど、多くのメリットがあるため取り入れてみてください。
美容皮膚科で治療する
美容皮膚科では、セルフケアでは難しい、深い目尻のシワの治療が可能です。
目尻のシワの治療方法にはさまざまな種類があります。
体に負担の少ない治療も多く、シワの状態や希望に応じた治療を選択できます。
治療費はかかりますが、治療方法によってはシワ以外のお悩みも同時に解消できる可能性もあります。
美容皮膚科で目尻のシワを治療する3つのメリット

美容皮膚科でのシワ治療には、大きく3つのメリットがあります。
セルフケアよりも即効性が高い
目尻のシワをセルフケアで改善するには、長い時間がかかります。
また、ケアに取り組んでも期待する効果が得られるとは限りません。
誤ったケアで、悪化させてしまうリスクもあります。
美容皮膚科では医師の診断により適切な治療が行え、治療内容にもよりますが即日~数週間程度で効果が現れるためはっきりと効果を実感できる可能性があります。
改善効果の持続性が高い
セルフケアは多くの場合、ケアを止めると元の状態に戻ってしまい、持続性はありません。
毎日ケアを続けなければならないため、負担に感じる方も多いでしょう。
美容皮膚科でのシワ治療の多くは、一度治療を行えば、数ヵ月~1年程度効果が持続します。
忙しい方でも日常のケアにかかる負担を抑えられ、効率的にシワ改善を目指せるでしょう。
治療効果が持続している間は、シワの悩みやストレスから解放されることもメリットと言えます。
根本的な治療ができる
セルフケアでは、一時的にシワを目立たなくするといった対処的なケアや、シワを予防するための習慣の改善といった間接的な対処法が中心で、根本的な解決はできません。
美容皮膚科では、シワができる原因に直接アプローチした治療が行えます。
例えば、減少したコラーゲンやエラスチンを増やす、シワができる原因となる筋肉の動きを抑えるといった治療が可能です。
美容皮膚科でできる主な目尻のシワ治療

美容皮膚科では、さまざまな目尻のシワ治療を扱っています。主な治療内容や特徴をご紹介します。
ボトックス注射
ボトックス注射は、ボツリヌス菌が生成する毒素(ボツリヌス・トキシン)から抽出したタンパク質を筋肉に注入する治療です。
ボツリヌス・トキシンには、筋肉を動かす際に神経から分泌されるアセチルコリンを阻害する作用があります。
シワの原因となる過度な表情筋の動きを抑制して緊張を取ることで、シワをできにくくします。
ボトックス注射は、顔を動かしたときに現れる、表情ジワの改善に有効な治療です。
表情筋をリラックスさせる働きがあるため、将来のシワ予防の効果も期待できます。
しかし、顔を動かさなくても残る深いシワの改善には適応できず、ほかの治療の併用が必要です。
効果は数日~1週間程度で現れ始め、3~6ヵ月程度続きます。
ただし、時間の経過とともに効果が弱まってくるため、持続した効果を得るには定期的な治療が必要です。
ヒアルロン注射
ヒアルロン酸注射は、肌に直接ヒアルロン酸を注入する治療です。
ヒアルロン酸はもともと体内にある保水成分ですが、20代をピークに減少します。
シワの溝の部分に注入することで皮膚のボリュームを回復させ、シワを改善します。
乾燥ジワのような浅い小ジワだけでなく、ボトックス注射では難しい深いシワも治療可能です。
ヒアルロン酸注射は即効性があり、1回の治療で効果を実感できます。
効果の持続性はヒアルロン酸製剤の種類にもよりますが、数ヵ月~2年程度です。
徐々に体内に吸収されるため、効果が薄くなったら再治療を行います。
スキンブースター治療
スキンブースター治療は、薬剤の注入により体内でコラーゲンの産生をうながし、シワの改善を図る再生治療です。
肌育注射とも呼ばれ、シワだけでなく、肌質の改善も期待できます。
肌の力の再生力を高めるため、自然な仕上がりになることが特徴です。
使用される製剤には、ポリ乳酸(PDLLA)やポリヌクレオチド(PN)などがあります。
スキンブースター治療は真皮層のコラーゲン産生にアプローチするため、効果は1週間~1ヵ月程度で現れ始めるのが一般的ですが、製剤により即効性が期待できるものもあります。
また、治療後は早ければ1回で効果を実感できますが、複数回治療を行うことでより高まることが特徴です。
そのため、初回は3週間~1ヵ月間隔で3回の治療を行います。
なお、製剤は体内で徐々に分解されていくため、定期的なメンテナンス治療の追加が推奨されます。
まとめ
目尻のシワは加齢以外にも乾燥や摩擦、目の使い過ぎなどさまざまな原因で生じます。
シワが浅いうちは日常的な習慣やスキンケアで改善や予防ができることもありますが、はっきりとした改善効果を実感したいなら、美容皮膚科での治療がおすすめです。
静岡県富士市のみずき皮膚科クリニックでは、ボツリヌス注射やヒアルロン酸注射など、さまざまなシワ治療を取り扱っています。
加齢によるシワ改善に効果的なドクターズコスメの提案も可能です。
目尻のシワにお悩みなら、お気軽にご相談ください。