おでこのシワを消す方法とは?原因からセルフケア・美容医療まで徹底解説

年齢を重ねるごとに気になりはじめる『おでこのシワ』。
ふと鏡を見たときに、刻まれた横ジワを見て「老けて見えるかも」「不機嫌そうに見られないかな」と不安になったことはありませんか?
おでこのシワは、加齢だけが原因ではありません。
乾燥や紫外線、表情のクセ、さらに頭皮のたるみなど、さまざまな要因が関係しています。
この記事では、おでこにできるシワの種類とその見分け方、今日からできるセルフケア、美容治療での改善方法まで皮膚科医の視点から解説します。
正しい知識を身につけて、若々しく表情豊かなおでこを目指しましょう。
おでこのシワの種類

おでこのシワは、いくつかのタイプに分けられます。
それぞれの特徴を理解し、自分に合ったケアや治療法を選ぶきっかけにしましょう。
表情ジワ
表情ジワは、日常的な表情の動きによって形成されるシワです。
特に、驚いたり笑ったりする際に眉を上げる動作が繰り返されることで、おでこに横ジワが刻まれます。
若い頃は、表情を戻せばシワも自然に消えますが、加齢とともに肌の弾力が低下すると、シワが定着してしまうこともあります。
表情のクセに気づかず放置すると、シワが徐々に深くなり、見た目に大きな影響を与えるため、意識的に表情をリラックスさせる習慣をつけましょう。
乾燥ジワ
乾燥ジワは、肌の水分不足や乾燥によって生じる細かいシワです。
乾燥により、肌のバリア機能が低下することで発生し、放置するとシワが深く刻まれるリスクがあります。
特に、季節の変わり目やエアコンの使用が多い環境では、肌が乾燥しやすく、浅いシワが目立ちやすいです。
適切なスキンケア製品を使用する、日常的に水分補給を心がけることなどの対策で、肌の乾燥を防ぎ、シワの進行を抑えられます。
深いシワ
深いシワは、無表情のときでもはっきりと目立つ頑固なシワです。
紫外線ダメージや加齢、表情のクセが長年積み重なることで、肌の真皮層にまで影響が及び、シワが深く刻まれます。
こうしたシワは、実年齢よりも老けた印象を与える原因となるため、早めの対策が重要です。
深いシワを改善するには、セルフケアだけでは難しいことが多いため、美容治療によるアプローチをおすすめします。
たるみジワ
たるみジワは、加齢によって皮膚や筋肉のハリが低下し、重力に逆らえなくなった肌が下がることで生じるシワです。
おでこの場合、額全体の皮膚が下垂し、眉の上に深くシワが寄るようになります。
たるみを防ぐためには、日常的なスキンケアに加え、顔の筋肉を鍛えるエクササイズや、頭皮マッサージを継続してみましょう。
また、紫外線対策や保湿を徹底することで、肌のハリを保ち、たるみジワの進行を抑えられます。
おでこのシワが与える印象

おでこのシワは、表情や雰囲気に大きく影響します。
老けて見えるだけでなく、不機嫌そうな印象を与えるため、第一印象をよくするためにも、実際にどのような印象を与えるのか理解しておきましょう。
実年齢より老けて見える
おでこのシワがあると、実年齢よりも年上に見られることが多くなります。
特に深い横ジワがあると、肌のハリや弾力の低下が強調され、老化のサインとして目立ちやすいです。
おでこは顔の中でも広い面積を占めるため、シワがひときわ目立ち、全体の印象に大きな影響を与えます。
また、肌のトーンがくすんでいたり、メイクがシワに入り込むことで、さらに年齢を感じさせる見た目になってしまいます。
ずっと悩んでいるように見える
おでこのシワは、感情表現にも影響するため、周囲に「悩んでいる」「怒っている」などの誤解を与えることがあります。
特に、眉間にシワが寄りやすい方は、無意識でも険しい印象を与えてしまうケースが多く、第一印象がマイナスに働きやすいです。
人と接する機会が多い職場や接客の場面では、表情と印象のズレが信頼関係に影響することもあるため、注意しましょう。
おでこにシワができる原因とは?

おでこのシワは、肌内部の変化や日々の生活習慣、環境要因などが複合的に絡み合って生じています。
ここでは、主な4つの原因について解説します。
加齢や乾燥による肌の変化
年齢を重ねると、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンの生成量が減少し、肌は次第にハリを失っていきます。
また乾燥した状態が続くと、バリア機能が低下し、水分の蒸発を防げなくなることで、肌表面に細かなシワが定着しやすくなります。
おでこはもともと皮膚が薄く、乾燥の影響を受けやすいため、小ジワやちりめんジワが目立ちやすい部位です。
加齢と乾燥は、相互に作用しながらシワの進行を加速させるため、日頃から肌のうるおいを保つケアを心がけましょう。
紫外線や摩擦などの外的ダメージ
紫外線の中でも、肌の老化を引き起こす紫外線『UV-A』は、肌の深部まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊して弾力を低下させます。
一方、肌に炎症や日焼けを起こす紫外線『UV-B』は、表皮に炎症を引き起こして、シミや乾燥を助長します。
おでこは、顔の中でも紫外線を浴びやすい部位であるため、ダメージが蓄積しやすいです。
加えて、洗顔やスキンケア時の摩擦、強くこするクセ、前髪を触る習慣なども肌の負担になり、バリア機能を低下させてシワの原因になります。
外的刺激は日常に潜んでいるため、意識的に肌をいたわるようにしましょう。
姿勢や表情グセなどの生活習慣
日常生活における姿勢や表情のクセも、おでこのシワ形成に深く関わっています。
スマートフォンを長時間見ることでうつむき姿勢が定着し、無意識のうちに、額に力が入りやすくなります。
また、考えごとをするクセで眉を上げたり、驚いたりする時におでこを動かす習慣も、同じ部位に繰り返し負荷をかけるため、表情ジワが定着しやすいです。
こうしたクセは自覚しにくく、日々の積み重ねが将来的に深いシワを形成します。
頭皮のたるみ
頭皮と顔の皮膚は一枚の皮でつながっているため、頭頂部が下がることで、おでこに横ジワが生じます。
特に加齢や血行不良、長時間同じ姿勢を続ける習慣によって頭皮が硬くなると、皮膚の弾力が失われ、老け顔の印象を与えてしまいます。
なお、ストレスや睡眠不足なども頭皮の健康を損なう要因となるため、日頃からマッサージなどで柔軟性を保つよう意識しましょう。
おでこのシワ対策セルフケア5選

おでこのシワは、日常の習慣やケアの工夫によって進行を防ぎ、目立たなくすることが可能です。
ここでは、効果的な5つのセルフケア方法をご紹介します。
保湿ケアとスキンケアの見直し
乾燥によって肌がうるおいを失うと、キメが乱れ、小ジワが目立ちやすくなります。
そのため、日々のスキンケアでしっかりと保湿することが、おでこのシワ対策の基本となります。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合された化粧水・乳液・クリームを選び、重ねて使用すると効果的です。
また、スキンケアの際に強くこすったり叩いたりすると、肌に負担をかけて逆効果になります。
やさしく、手のひらで包み込むように塗布しましょう。
紫外線対策は1年中必要
紫外線は晴れた日だけでなく、曇りや冬の日にも降り注いでいるため、季節や天候を問わず、用途に応じて日焼け止めを使いましょう。
- 日常生活(室内・買い物・洗濯など)…… SPF10〜20、PA+〜++
- 外出や軽い屋外活動(通勤・散歩・外回りなど)…… SPF30前後、PA++〜+++
- レジャー・スポーツ・長時間の屋外活動(海、登山、運動など)…… SPF50+、PA++++、ウォータープルーフタイプ推奨
日焼け止めの効果を保つためにも、2〜3時間おきに塗り直すことを推奨します。
加えて、帽子や日傘などの物理的な紫外線対策も組み合わせることで、シワやたるみの進行を防げます。
頭皮マッサージで筋肉の緊張をゆるめる
頭皮マッサージを行うことで血行が促進され、顔まわりの筋肉の緊張が和らぎ、シワの予防につながります。
マッサージは、入浴中やスキンケアのついでに取り入れると続けやすいです。
指の腹を使って、やさしく円を描くように動かしてみましょう。
特にこめかみや頭頂部、耳の後ろを中心にほぐすことで、顔全体のリフトアップ効果も期待できます。
表情筋トレーニングやツボ押し
おでこに表情ジワができる原因は、特定の筋肉が常に緊張していることです。
そのため、日頃から使っていない筋肉を動かし、使いすぎている筋肉はゆるめてあげる習慣を作りましょう。
例えば、ゆっくりと眉を上下に動かすトレーニングや、目の周りを優しく開閉する運動などは、血流がよくなって筋肉がやわらかくなる効果があります。
あわせて、こめかみや額にあるツボを押すことでも血流が促進され、筋肉の緊張が緩和されます。
ただし、力を入れすぎるとかえってシワを悪化させてしまうため、やさしく行いましょう。
寝方・枕・生活姿勢の工夫も大切
寝ている間の姿勢は、気づかぬうちに、顔へ負担をかけていることがあります。
横向きやうつ伏せで寝る頻度が高いと、枕や寝具と顔が接触して圧がかかることで、おでこや目元にシワが寄りやすくなります。
なるべく仰向けで寝るよう心がけ、枕の高さや柔らかさも自分の体に合ったものを選びましょう。
また、長時間のデスクワークやスマートフォン使用でうつむいた姿勢が続くと、額にシワが定着しやすくなります。
定期的に姿勢を正し、こまめなストレッチを取り入れることで、シワの予防につながります。
おでこのシワに効果のある美容治療

おでこのシワを改善したい場合、セルフケアに加えて美容治療も取り入れてみましょう。
- ボトックス注射
- ジュべルック・レ二スナ
- ハイフ(HIFU)
ここでは、代表的かつ効果の高い3つの施術をご紹介します。
ボトックス注射
ボトックス注射は、おでこの表情ジワを和らげるために広く用いられている治療法です。
ボツリヌス毒素の働きにより、表情筋の動きを一時的に抑制し、シワの原因となる筋肉の収縮を防ぎます。
注射後2〜3日ほどで効果が現れ、約3〜6ヶ月の持続が期待されています。
施術は短時間で完了し、ダウンタイムもほとんどないため、忙しい方や美容治療初心者にも選ばれやすい方法です。
表情を柔らかく保ちながら、自然な印象で若々しさを取り戻したい方におすすめです。
ジュべルック・レニスナ
ジュべルックとレニスナは、肌の内側からコラーゲン生成を促進する『スキンブースター』と呼ばれる注入系治療です。
ジュべルックは浅い層に働きかけて、小ジワや毛穴の改善、肌の質感向上に適しています。
一方でレニスナは、ジュべルックよりも粒子が大きく、より深い層でコラーゲン生成を促すため、深いシワや皮膚のボリュームロスの改善に効果を発揮します。
施術後は軽い赤みや腫れ、内出血が見られることがありますが、ダウンタイムは比較的少なく、メイクも翌日から可能です。
効果は施術後2〜3週間で現れ、1〜2年持続するとされています。
徐々にコラーゲン生成が進むことで、自然なハリが生まれ、1回の施術でも長期間効果が持続する点が特徴です。
ハイフ(HIFU)
ハイフ(HIFU/高密度焦点式超音波)は、皮膚の深層に熱エネルギーを届けることで、コラーゲンの生成を促し、肌を内側から引き締める治療です。
おでこに施術することで、浅いシワの改善や肌全体のハリ感アップが期待できます。
施術時間が短く、メスを使わない非侵襲的な方法のため、ダウンタイムもほとんどありません。
効果は施術直後から1〜3ヶ月かけて徐々に現れ、予防的なケアや肌の若返りを目的とする方にも適しています。
ただし、すでに深く刻まれたシワに対しては単独での効果が限られるため、他の治療と併用するケースもあります。
おでこのシワ治療でよくある質問にお答えします
おでこのシワに関する疑問や不安は、多くの方が抱えています。
ここでは、特に相談の多い2つの質問に焦点を当てて、解説します。
おでこのシワを消すマッサージは効果ある?
マッサージによっておでこのシワを目立たなくするために、まずは、前頭筋(おでこの筋肉)をやさしくほぐしてみましょう。
おでこの中央に指の腹をあてて、円を描くようにマッサージすると、筋肉の緊張が緩和され、血行も促進されます。
日常的なケアとして取り入れることで、表情のクセを和らげたり、肌の調子を整えたりできます。
ただし、即効性を求めすぎないように気を付けましょう。
大切なことは、継続的にケアをすることであり、それによってマッサージの効果を十分に引き出せます。
若い人でもおでこにシワがある理由は?
若い年代でも、おでこにシワができることは珍しくありません。
よくある原因は『表情のクセ』で、眉を上げる、目を見開くといった動作を繰り返すことで、表情ジワが形成されます。
加齢によるシワと異なり、若年層のシワは初期段階であれば改善しやすい点が特徴です。
しかし、放置して同じ動作を繰り返していると、やがて深く定着することもあります。
さらに、紫外線による肌ダメージや乾燥、不規則な生活リズム、スマートフォンの長時間使用による姿勢の悪化なども、おでこのシワを早期に進行させる要因です。
若いからといって油断せず、日頃から保湿や紫外線対策、表情グセへの意識を持つことが大切です。
まとめ
おでこのシワは、加齢や乾燥、紫外線、生活習慣などさまざまな要因によって生じます。
シワの種類や原因を正しく理解し、日常的な保湿や紫外線対策、頭皮ケアなどを継続することが、予防と改善の第一歩です。
それでもシワが深さが気になる場合は、美容治療によるアプローチも有効になるでしょう。
みずき皮膚科クリニックでは、肌状態に合わせた丁寧なカウンセリングと施術を行っております。
無理なく続けられる美容治療で、自信の持てる表情を取り戻しましょう。