蕁麻疹(じんましん)とは
蕁麻疹とは、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、しばらくすると跡を残さず消える疾患のことです。
ほとんどの蕁麻疹で赤みや痒みを伴います。
盛り上がった皮疹は、数時間の経過とともに自然と消失しますが、半日から1日経過しても消えない場合があります。
蕁麻疹の特徴
皮疹のサイズは、1〜2mmの小さなものから数cmの大きさまで様々です。それぞれの皮疹が融合すると、体表のほとんどが蕁麻疹で覆われるケースもあります。
特に症状が強い場合、皮疹が次々と発生し、常に蕁麻疹が起こっているように見えます。
蕁麻疹は円形・楕円形・線状・地図状などの形で表現されますが、これらの形に特に意味はありません。
蕁麻疹の種類
蕁麻疹は症状に応じて、急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹に分けられます。
急性蕁麻疹の特徴
全身に強い痒み症状が突然起こった場合、急性蕁麻疹と呼びます。
急性蕁麻疹の場合、食事や薬、感染症など発症原因が明確にわかっている場合が多いです。
最初に蕁麻疹が現れてから、1ヶ月以内に発症したものが急性蕁麻疹、1ヶ月以上続いているものが慢性蕁麻疹にあたります。
慢性蕁麻疹の特徴
体の一部に蕁麻疹が現れたり退いたり繰り返す症状を、慢性蕁麻疹と呼びます。
慢性蕁麻疹は、ストレスや体調不良をきっかけに発疹するケースが多いですが、明確な原因はわかっていません。
例えば、内科疾患が原因となって蕁麻疹が発症する可能性があります。
内科疾患が疑われる場合、肝機能や腎機能、血球の状態を血液検査で調べる必要があります。
このときの血液検査は、アレルギーの特定をするための検査ではありません。
蕁麻疹の治療法
蕁麻疹は症状に応じて、内服薬の変更、増量、追加を検討します。
蕁麻疹の症状が強い場合は抗ヒスタミン薬の内服で治療を行い、皮疹部を掻き壊してしまった場合はステロイド外用薬で治療を行います。
内服薬やステロイド外用薬を服用・外用しながら、日常生活で原因物質を避けていただくことが大切です。