ヒアルロン酸注射後のボコボコは治る?原因や対処法、馴染むまでの期間を解説

ヒアルロン酸注射は、ナチュラルな仕上がりや短時間での変化を求める方から注目を集める美容施術です。
しかし、施術後に「注入部分がボコボコしている」と感じて不安になる方も少なくありません。
すぐにトラブルと決めつけるのではなく、その原因や経過を知っておくことで、落ち着いて対処できるケースもあります。
この記事では、ヒアルロン酸注射後に起こりやすいボコボコ感の主な原因や、自然になじむまでの目安期間、注意すべきポイントや相談のタイミングについてわかりやすく解説します。
ヒアルロン酸注射後に「ボコボコ」が生じてしまう原因

なぜ、ヒアルロン酸注入後にボコボコしたような状態に陥ってしまうのでしょうか。
まずは、ヒアルロン酸注入後の凹凸につながる主な原因を解説します。
ヒアルロン酸を注入する量が多すぎる
ヒアルロン酸を注射した後、ボコボコが生じる原因として、そもそも注入量が多すぎるといったケースがあります。
ヒアルロン酸を多く入れすぎると、肌の下で不自然に盛り上がってしまうことがあり、それがボコボコとした見た目につながるのです。
特に、皮膚が薄い目元や口元などでは、わずかな量でも違和感が生じやすいため注意が必要です。
ヒアルロン酸は水分を含みやすく、注入後にふくらむ性質があるため、過剰な量を入れることで仕上がりにムラが出る可能性があります。
「ふっくら感を出したい」という希望から必要以上の量を注入してしまうと、想像していた以上にボリュームが出てしまい、凹凸の原因になる可能性も考えられます。
理想的な仕上がりを実現するには、適切な注入量と全体のバランスを考慮することが大切です。
ヒアルロン酸の硬さが部位に合っていない
注入するヒアルロン酸の硬さが、注入部位と合っていない場合、皮膚がボコボコとした印象になってしまうことがあります。
ヒアルロン酸には柔らかいタイプから硬めのタイプまで、さまざまな種類があるため、部位に合わせて選ばなければなりません。
唇や目元のような繊細な部位に、輪郭形成向けの硬いヒアルロン酸を使ってしまうと、肌になじみにくく、ボコッとした感触や見た目が目立つ場合があります。
上記のような事態に陥るのは、製剤の粘度や弾力が皮膚の厚みと合っていないことが原因です。
逆に、フェイスラインやあごなどにはしっかりと形を保てる製剤が適しており、柔らかすぎると形が崩れてしまう可能性があります。
クリニックでは、部位ごとに適した製剤を選んでもらうことが基本ですが、不安な方は事前に「どんな種類のヒアルロン酸を使うのか」まで確認しておくと安心です。
施術した医師の技術力が低い
施術を担当した医師の技術力が低いと、ヒアルロン酸を注入した後の仕上がりがボコボコになってしまうことがあります。
ヒアルロン酸注射はシンプルに見えて、実は非常に繊細な技術が求められる施術です。
注入する層の深さや角度、左右のバランスなどを見極めて丁寧に仕上げなければ、ムラや凹凸が出やすくなってしまうからです。
同じ量でも、浅すぎる層に注入してしまうと肌表面にヒアルロン酸が浮いてしまい、ボコボコとした状態が目立ちやすくなります。
経験豊富な医師であれば、骨格や皮膚の厚みを見極めながら自然な仕上がりを目指せますが、経験が浅い場合は均一に注入することが難しいケースも存在します。
技術力は施術後の満足度に直結するため、クリニック選びでは「症例数の多さ」「医師の経歴や専門性」にも注目しておくと安心です。
施術直後で炎症が生じている
ヒアルロン酸注射の直後は、一時的に腫れや赤みが出ることがあり、それが「ボコボコ」に見える原因になる場合があります。
特に、肌が敏感な方や、注入量が多かった場合は、腫れが強く出ることもあるのが現状です。
例えば、施術直後に冷却をせず帰宅してしまった場合、腫れが引くまでに時間がかかる可能性もあります。
通常は自然に落ち着いていきますが、長引く腫れや痛み、明らかな左右差などがある場合は、医師に相談するとよいでしょう。
施術直後は「完成形」ではないという認識を持ち、慌てずに経過を見守ることも大切です。
施術後に誤ったセルフケアを実践している
ヒアルロン酸を注入した後に、ボコボコが生じてしまう原因の一つが、誤ったセルフケアをしていることです。
施術後に、強い力で肌をこすったり、圧迫したりすると、注入したヒアルロン酸が皮膚の内部で移動してしまう可能性があります。
せっかく均一にヒアルロン酸が注入されていても、誤ったセルフケアによってムラが生じやすくなり、結果的にボコボコとした印象を感じてしまう可能性があるのです。
施術後は、むやみに注入箇所に触れることは避け、安静に過ごすことを心掛けましょう。
ヒアルロン酸注射後の「ボコボコ」が自然に馴染むまでの流れ

ヒアルロン酸を注射した後にボコボコが生じてしまった場合、どのように馴染んでいくのでしょうか。
ここからは、施術後に生じたボコボコ感が自然に馴染むまでの流れを解説します。
1週間程度で腫れやむくみなどによるボコボコが軽減される
ヒアルロン酸注射の直後は、注入部位に一時的な腫れやむくみが出ることがあり、ボコボコしたように見える場合があります。
術後の凹凸は、施術による軽い炎症反応や、針を刺したことによる刺激が原因な場合があるのです。
特に皮膚が薄い部分はむくみやすく、仕上がりで左右差を感じることも珍しくありません。
ただし、こうした状態は数日から1週間ほどで徐々に落ち着くことが多く、施術から数日後に「馴染んできた」と実感するケースも見られます。
まだ馴染んでいない段階で過剰にマッサージをしたり、不安からむやみに触りすぎてしまうと悪化するケースがあるため、できるだけ安静にして様子を見守ることが大切です。
2週間程度で見た目では目立たない状態まで落ち着くことが多い
施術から約2週間が経過するころには、腫れやむくみがさらに引き、見た目としての違和感が軽減されることが一般的です。
術後1~2週間程度でヒアルロン酸が皮膚の下に馴染み始め、自然な輪郭や質感にも近づいていきます。
初めての注射で「ちょっと盛り上がっているかも」と感じていた部分が、2週間ほど経過して鏡を見ると、気にならなくなっていることも多いです。
ただ、体質や注入部位によっては、2週間を過ぎてもわずかな違和感が続くこともあるため、「自分だけ回復が遅いかも」と焦る必要はありません。
2週間以降にヒアルロン酸が馴染むことが多い
ヒアルロン酸は施術から2週間以降に本来の仕上がりに近づいてくるのが一般的です。
ヒアルロン酸は、体内で少しずつ水分を含んでふくらむ性質があります。皮膚の内部に馴染むまでに時間がかかるため、術後すぐに自然な印象になるわけではないのです。
フェイスラインや鼻筋などの輪郭を整える目的で注入した場合、皮膚の中で形を安定させながら、自然な立体感に仕上がってくるのがこのタイミングです。
2週間を過ぎると、注入直後に感じていたボコボコ感や盛り上がりもほとんど目立たなくなり、「やっと馴染んだ」と感じる方もいます。
もちろん、仕上がりには個人差があるため、経過をしっかり観察し、不安な点があれば医師に相談しながら調整していくことが理想です。
ヒアルロン酸注射後のボコボコがなかなか改善されないときの対処法

ヒアルロン酸を注射した後、なかなかボコボコが改善されないと悩むことがあります。
施術からある程度期間が経つのに、気になる症状が落ち着かないのは不安に感じるかもしれません。
ここからは、ヒアルロン酸注射後のボコボコ感が改善されない場合の対処法を解説します。
施術を受けたクリニックで診察を受けてみる
ヒアルロン酸を注射した後、一定期間が経過してもボコボコ感が改善されない場合、まずは、施術を受けたクリニックに相談しましょう。
施術内容や使用した製剤、注入部位などを把握しているのは施術担当の医師だからです。
例えば、「注入した位置が浅すぎた」「体質的に吸収が遅れている」など、本人にはわからない原因が隠れている場合もあります。
クリニックを受診して状態を観察してもらえれば、追加処置が必要かどうかや、今後の経過の見通しを医師の視点で判断してもらうことが可能です。
自己判断で他の対処法を試す前に、まずは施術を受けたクリニックに診てもらい、対応について相談することを優先してください。
軽い力加減でフェイスマッサージをする
ヒアルロン酸注入後のボコボコ感は、軽くマッサージをすることで、違和感が目立ちにくくなる場合があります。
特に、注入されたヒアルロン酸が皮膚の中で偏っていたり、周囲の組織となじみにくい状態になったりしているとき、軽いマッサージが製剤を均一に整えられることがあるのです。
ただし、自己判断でマッサージをするのは避けましょう。
あくまでも、医師から「マッサージをしてもよい」と指示があった場合に限り行ってください。
むやみに自己判断でマッサージをすると、違和感が強くなったり、痛みや赤み、腫れが生じたりしてしまう恐れがあります。
マッサージで改善が可能な状態なのかを、一度医師に相談してみてください。
ヒアルロン酸の溶解施術を受ける
どうしてもボコボコが気になる場合や、明らかな違和感が続いている場合には、ヒアルロン酸を溶解する施術を検討することも選択肢のひとつです。
ヒアルロン酸の溶解施術とは、「ヒアルロニダーゼ」という酵素を用いて、注入したヒアルロン酸を分解・吸収させやすくする医療処置のことです。
ヒアルロン酸の溶解施術は、注射前の状態に近づけるために活用されることがあります。
主に「量が多すぎた」「注入部位がずれてしまった」などのケースで、修正目的として使われる場合があります。
ただし、ヒアルロン酸溶解施術は、すべてのクリニックで取り扱っているわけではありません。そのうえ、効果の出方や副反応の可能性に関する知識も必要です。
納得・安心してヒアルロン酸の溶解施術を受けるためにも、信頼できる医師に相談することが大切です。
追加でヒアルロン酸を注入して凹凸を調整する
皮膚のボコボコの状態によっては、追加でヒアルロン酸を注入するといった調整方法があります。足りない部分にヒアルロン酸を追加することで凹凸をなじませるといったイメージです。
最初の注入が足りなかったり、吸収のされ方に偏りが出たりしたときに、一部だけへこんで見える状態になっていることがあるため、追加でヒアルロン酸を注入して調整できる場合があります。
ただし、追加の注入に関しては、自己判断で進めるのではなく、医師と十分に相談したうえで検討する必要があります。
焦って修正を重ねると、全体のバランスに影響してしまう可能性があるため、現状と理想について、医師とイメージをすり合わせて、今後の対応を考えることが重要です。
ヒアルロン酸注射で失敗しないためには?

ヒアルロン酸注射は、比較的手軽に印象を整えられる美容施術であるものの、「受けてみたら理想と違った」「後悔した」という声が出ることもあるのが事実です。
こうした失敗を防ぐためには、施術前からの準備がとても大切といえます。
ここからは、ヒアルロン酸注射で失敗しないための対策を解説します。
徹底的に情報収集をしたうえでクリニックを選ぶ
ヒアルロン酸注射で満足度の高い仕上がりを目指すには、どのクリニックで施術を受けるかが非常に重要です。
同じ施術でも医師の経験や技術力、製剤選びなどによって、仕上がりが大きく異なるため、情報収集は欠かせません。
仮に、「安いから」「家から近いから」といった理由だけで選んでしまうと、自分の希望とは異なる施術方針だった、ということにもなりかねません。
公式サイトやSNS、口コミサイトなどを活用して、症例数や施術実績、カウンセリングの丁寧さなどをチェックしましょう。
カウンセリングの段階で理想イメージを明確に伝える
施術前のカウンセリングでは、自分の希望や理想の仕上がりを具体的に伝えることが大切です。医師が理想像を正確に把握できなければ、満足のいく結果につながりにくくなるためです。
つまり、「自然にしたい」「ここを少しふっくらさせたい」など、ざっくりとした希望を共有するだけでは不十分といえます。
理想イメージに近いモデルの写真を見せたり、どんな印象に見られたいかまで伝えたりすることが重要です。
「不安なこと」「避けたい仕上がり」なども正直に話しておくと、医師としても施術の計画や方向性が明確になります。
イメージや認識に双方でズレのないよう、要望は明確に伝えることを意識してください。
正しいセルフケアについて理解を深めておく
ヒアルロン酸注射の効果や仕上がりをよりよい状態で保つには、施術後のセルフケアが欠かせません。
注入直後のヒアルロン酸はまだ不安定な状態であるため、過度な刺激や間違ったケアは凹凸や左右差の原因になってしまうことがあります。
実際、施術後に強くマッサージしたり、うつ伏せ寝で圧をかけたりすると、注入したヒアルロン酸が偏ってしまうことがあるのです。
また、長時間の入浴やサウナ、激しい運動なども当日は避けるよう指導されることが一般的です。
施術前に「必要なセルフケア」「避けるべき行動・習慣など」を理解しておくことで、術後の過ごし方についての不安を軽減できるうえに、回復にも悪影響を及ぼしにくくなるでしょう。
まとめ
今回は、ヒアルロン酸の注射後における、ボコボコ感の原因や対策などについて解説しました。
ヒアルロン酸注射は、気になる部位に自然な立体感を持たせたり、顔全体の印象を整えたりする方法として、選ばれることのある美容施術です。
しかし、施術後に一時的な「ボコボコ感」を感じるケースもあり、不安になる方がいるのも事実です。
みずき皮膚科クリニックでは、そんな「ヒアルロン酸が気になるけれどボコボコになってしまうのが不安」「他院で施術を受けたらボコボコになってしまった」といった方へのサポートを行っています。
カウンセリングできちんと向き合い、初めての方でも、安心して相談できるよう努めています。
ぜひ一度、当院までお気軽にご相談ください。